鈍色製鉄所日誌

日記です。

ドッキリ番組考

他にタイトル思い付かなかったのそのまま使います。

 

ドッキリ番組についての話です。

 

「ドッキリ番組は見てて気分が悪い」

という意見を定期的に見かけます。

最近もTwitterで見ましたし、私が中学生だったときにもそういう意見を耳にしたことがありました。

 

理由はいつも似たようなものです。

「やっていることがイジメと同じ」

 

なるほど。と思いました。

私もそう思います。

 

その一方で、ドッキリ番組を否定しきれない、肯定している自分もいます。

今日は、その矛盾した思考はどこからくるのかな?という自分の考えを整理するための話です。

 

 

ドッキリ番組を肯定するとはいえ、私にも嫌いなものはあります。

例えば人格を試すようなもの。

彼氏や夫の愛を試してみたり、隠し撮りをして本性を暴いたり、わざと怒らせたり、といったものです。

それから、精神的なトラウマを植え付けかねないもの。

親しい人から唐突に理不尽な理由で責められたり、修羅場を演じて見せつけたり、というものです。

 

上記のジャンルに関しては、見てて「何をしたいんだろう?」という疑問が湧きますし、見ててしんどくなります。そもそも俳優タレント芸人さんの素を見たくてテレビを見てるわけではありません。素人の愛の試験にももちろん興味がありません。勝手にやって勝手に揉めて別れてしまえ。

というか、理不尽に怒られるの怖すぎですからね。ドッキリってあとから分かっても、人に対して恐れを感じずにはいられなくなると思います。

だからそういう類いのドッキリは嫌いです。

肯定もできません。

なので、その手のジャンルは今回省くことにします。

 

 

では私が肯定しているドッキリのジャンルってなんなん?って話です。

 

いわゆる「芸人を驚かす」という、まぁよくあるものですね。タレントでもいいです。NGだしていないなら俳優や歌手でもいいです。

 

落とし穴に落ちたり、パイが飛んできたり、ペットボトルの底がくり貫かれてたり、壁を突き破って誰かが出てきたり。

そういうドッキリに対して、芸人がリアクションをとる、というタイプのドッキリに関しては全否定はできないなぁ、と個人的に思いました。

 

なんででしょう。

イジメとやってることは同じ。

確かに。

私だってやられたくはないと思います。

誕生日おめでとうという言葉があっても顔面にシュークリームをぶつけられたくはありません。

顔面シュークリームって何が楽しいん?食えよ。美味しいから。

 

おそらく理由は、私がお笑い芸人が好きだから、だと思います。

お笑い芸人といっても大きく二つにわけられると思います。かってにそう思ってるだけですが。

一つは舞台で活躍している芸人さん。

東京03さんなんかこっちなんじゃないかなぁと思います。コントめちゃくちゃ面白いですよね。感動します。

もう一つはTVで活躍している芸人さん。

こちらに関しては非常に目につきやすいですよね。

 

で、リアクションを楽しむドッキリってこの先TVを中心に活躍していくであろう若手の芸人さんがどういうタイプなのかな?っていうのが結構見えるような気がするんです。

 

ドッキリにかかったときの反応が面白ければリアクション芸が似合いそうだなって思ったり。

ネタばらし後に何か面白い一言を残していたら、この人のトークは面白いかもしれないと思ったり。

 

ネタでブレイクした若手芸人がこの先TVに生き残れるかはトークが出来るか、リアクションをうまくとれるか、という技術が必要になるんじゃないかと思います。

もちろん、全ての人がすぐにできる訳じゃありません。やる気が空回りしてしまう人もいます。うまくトークに入れないこともあるかもしれません。

しょうがないって思います。数をこなして、うまくなっていって欲しいなって思います。

でも、それは私が芸人さんが好きで、芸人さんを応援したいって気持ちがあるからそうおもっているだけで。

 

視聴者は上達するのを待ってくれません。

 

ネタだけを持ち上げられて、ブームが過ぎ去ればすぐに捨て置かれます。

辛い。

 

 

ですが、そこをどうにか救い上げてくれるのがドッキリなんじゃないかという気がするんです。

空回る気合いも緊張もない状況で唐突におこるドッキリ。

そこでのリアクションは、まさにその芸人の真価が発揮されているといっても過言ではありません。

もしそこで結果を残せたら?

それは視聴者にネタ以外のインパクトを与えることができた、ということになります。

それは大きな成果です。

◯◯のネタの人、ではなく。

Aという個人の認識に繋がります。

 

長くなりました。

何が言いたいかというと、ドッキリは若手芸人を飛躍させる大きなステップになり得ているのではないか、ということです。

だから私はドッキリに番組を、どこか微笑ましい気持ちで見ています。

スタジオに戻り、リアクションをいじられている姿を見て心のなかでガッツポーズをします。

 

だから私はドッキリ番組が好きです。

 

芸人さんが活躍できる番組がすきです。

人を笑わせるのってすごい技術です。

 

バラエティーで主役ぶるアイドルや歌手、俳優がわたしは嫌いですからね。

バラエティーを支えているのはタレントや芸人さんです。

 

そういう思いがあるからこそ、芸人さんが主役になれるドッキリ番組を嫌いになれないんだと思います。

 

 

 

明日はなんの話をするか、さっそく決めていません。

久しぶりに西尾維新の小説をよんでいるのでその話をするかもしれません。